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2013年11月09日

ぼくかけっこはやいよ

家の周りをウォーキングするのにも飽きて、先日、近所の墓園を散歩してました。
何気なく見た墓石の彫刻を見て、あれっ?どこかで見たことのある文字と絵が。

ぼくかけっこはやいよ
こどものくにチューリップ版 1993年9月号 中谷貴子/作・絵 すずき出版発行

この絵本のタイトルと、表紙のダンゴムシの絵が墓石に刻まれていたのでした。帰宅後、保存している絵本の段ボールから探し出して確認。
20年前に発行された月刊絵本で、1998年に上製本として復刊しましたが、現在は品切れで、中古品をネット上で入手するしか出来ません。

馬に追い越されたダンゴムシがシャカシャカかけっこしていると、カメやムカデやバッタに次々と追い越されてしまいますが、最後は坂道で団子になってコロコロ転がって・・・、というお話です。

この絵本を大好きだった子が、何らかの事情があって幼い命を亡くされて、その子の最も思い出となるものを刻んだんですね、きっと。かけっこが遅かった子がダンゴムシに自分を重ねていたのか、何が理由でこの絵本が好きだったのかわかりませんが、ともかくこよなくこの絵本を愛していた子がいた。そして、お子さんとこの絵本とが、ご両親の中でひとつになって思い出になっている。

今の子どもたちは知ることがない絶版になった絵本ですが、一人の子どもにこんなにも影響を与えた絵本があったんですね。
絵本が持っている力を、いろいろとモーソーした日でした。



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Posted by いなさこどもの森 at 22:51│Comments(0)絵本・紙芝居
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