2013年09月29日
カラスのスッカラ
カラスのスッカラ
かあさんカラスの むねに だかれて
すやすや おひるね
とっても心地よいシーンではじまるこの絵本。
次の画面では、
めを さましたら
かあさんカラスが どこにも いない
と、いきなりの一大事シーン。
さーてどうなるのか、読んでもらっている子どもたちは他人事ではないでしょう。

石津ちひろ/作 猫野ぺすか/絵 佼成出版社/発行 1365円(税込)
かあさん捜しの旅に出たカラスのスッカラ、「ぼくのかあさんどこですカァ~?」と、出会ったもの片っ端から尋ねます。
まず猫に出会って、
そうだ ねこの ことばで きかなくちゃ
「ニャーン ニャニャーン ニャニャニャニャニャーン?」
相手に合わせた言葉で訊かなくっちゃと、幼い頭で一生懸命考えて必死に尋ねます。
ページをめくる毎に、子どもたちには段々笑顔が出てきて、想像して鳴き真似を声に出す子どもも出てきます。
最後はもちろんかあさんに出会って、子どもたちもニッコリ。絵本の中に心が丸ごとはいって来ているのが顔に表れる一冊です。
一番最初に読んだときは、「スッカラ、スッカラ、スッカラスッカラスッカラスッ、カラスッ」と、「へんしんトンネル」のようなことばあそびをし損なったので、2度目に別のところで読んだときには、子どもたちが大合唱になるかと誘導してみましたが、ちと意図的すぎて失敗。タイトルで盛り上げておいて、かあさんいなくなってシーン、ともくろんでいます。またチャレンジしてみようっと。
『カラスのスッカラ』は、月刊絵本「こどものくに」たんぽぽ版2011年7月号『ぺんぎんちゃんのぼうし』で初めて出会って、すっかりはまってしまった猫野ぺすかさんの最新作です。

もとしたいづみ/作 猫野ぺすか/絵 すずき出版/発行 360円(税込)
絵本の最後にある作者のことば欄から、もとしたいづみさんの思いを引用させていただきます。
「ぺんぎんちゃんの帽子が、風に飛ばされてしまいます。たまたま、そこにいたうさぎさんが、"脱兎"のごとく駆け出します。食べていた大好きな人参を放り出して…。これは、絵本にはよくある話。絵本の中だけの話。そう思っていました。
テキストを書いたのは、何年も前のことです。そして猫野ぺすかさんの素敵な絵ができあがり、これを書く少し前に、大震災が起こりました。あの日わたしは東京にいましたが、帰宅できない人たちの中で、少しでも困っている人を見つけて手を差しのべる人、助け合う人たちをあちこちで見かけました。だれかのために木を登り、全速力で水の上を行く。一瞬の迷いもなく、それを実行できる力を、優しい心を、わたしたちもちゃんと持っていたんだ。わたしはそう思って、感動しました。(以下略)」
それを読んで、感動しました。他人のためより自分のためだし、一瞬の迷いもなく実行できる自分ではないし、自分を省みました。今からでも自分の出来ることは…。
幼い頃から、たとえ絵本の中ででもこんな体験を重ねていけば、そんな体験の積み重ねが人の心を作っていくんだと思います。
この本も月刊絵本なので消えてしまう運命の絵本です。ぜひ上製本として、その際には作者のことばも付け添えて、復活を願う1冊です。
ちなみに、若干数手元にあります。どうしても子どもに読みたい、と言う方、ご連絡下さい。
猫野ぺすかさん、お会いしたことありませんが、版画家だそうで、消しゴムはんこの教室も開いているとご本人のHPにありました。
消しゴムはんこって、あの小さい消しゴムでハンコを作るのかと思っていたら、そうではなくて専用のでかい消しゴムがあるんですね。さっそく彫ってみました。
彫刻刀使ってシナベニヤを彫るよりも、ずっと手軽に彫れるし、刷るときもバレンなど不要のお手軽スタンプでOKだし、こりゃあいい。

早速彫ってみた、友達の顔。

今年の梅干しに添えたカードの、羅漢梅干しくん。
かあさんカラスの むねに だかれて
すやすや おひるね
とっても心地よいシーンではじまるこの絵本。
次の画面では、
めを さましたら
かあさんカラスが どこにも いない
と、いきなりの一大事シーン。
さーてどうなるのか、読んでもらっている子どもたちは他人事ではないでしょう。
石津ちひろ/作 猫野ぺすか/絵 佼成出版社/発行 1365円(税込)
かあさん捜しの旅に出たカラスのスッカラ、「ぼくのかあさんどこですカァ~?」と、出会ったもの片っ端から尋ねます。
まず猫に出会って、
そうだ ねこの ことばで きかなくちゃ
「ニャーン ニャニャーン ニャニャニャニャニャーン?」
相手に合わせた言葉で訊かなくっちゃと、幼い頭で一生懸命考えて必死に尋ねます。
ページをめくる毎に、子どもたちには段々笑顔が出てきて、想像して鳴き真似を声に出す子どもも出てきます。
最後はもちろんかあさんに出会って、子どもたちもニッコリ。絵本の中に心が丸ごとはいって来ているのが顔に表れる一冊です。
一番最初に読んだときは、「スッカラ、スッカラ、スッカラスッカラスッカラスッ、カラスッ」と、「へんしんトンネル」のようなことばあそびをし損なったので、2度目に別のところで読んだときには、子どもたちが大合唱になるかと誘導してみましたが、ちと意図的すぎて失敗。タイトルで盛り上げておいて、かあさんいなくなってシーン、ともくろんでいます。またチャレンジしてみようっと。
『カラスのスッカラ』は、月刊絵本「こどものくに」たんぽぽ版2011年7月号『ぺんぎんちゃんのぼうし』で初めて出会って、すっかりはまってしまった猫野ぺすかさんの最新作です。
もとしたいづみ/作 猫野ぺすか/絵 すずき出版/発行 360円(税込)
絵本の最後にある作者のことば欄から、もとしたいづみさんの思いを引用させていただきます。
「ぺんぎんちゃんの帽子が、風に飛ばされてしまいます。たまたま、そこにいたうさぎさんが、"脱兎"のごとく駆け出します。食べていた大好きな人参を放り出して…。これは、絵本にはよくある話。絵本の中だけの話。そう思っていました。
テキストを書いたのは、何年も前のことです。そして猫野ぺすかさんの素敵な絵ができあがり、これを書く少し前に、大震災が起こりました。あの日わたしは東京にいましたが、帰宅できない人たちの中で、少しでも困っている人を見つけて手を差しのべる人、助け合う人たちをあちこちで見かけました。だれかのために木を登り、全速力で水の上を行く。一瞬の迷いもなく、それを実行できる力を、優しい心を、わたしたちもちゃんと持っていたんだ。わたしはそう思って、感動しました。(以下略)」
それを読んで、感動しました。他人のためより自分のためだし、一瞬の迷いもなく実行できる自分ではないし、自分を省みました。今からでも自分の出来ることは…。
幼い頃から、たとえ絵本の中ででもこんな体験を重ねていけば、そんな体験の積み重ねが人の心を作っていくんだと思います。
この本も月刊絵本なので消えてしまう運命の絵本です。ぜひ上製本として、その際には作者のことばも付け添えて、復活を願う1冊です。
ちなみに、若干数手元にあります。どうしても子どもに読みたい、と言う方、ご連絡下さい。
猫野ぺすかさん、お会いしたことありませんが、版画家だそうで、消しゴムはんこの教室も開いているとご本人のHPにありました。
消しゴムはんこって、あの小さい消しゴムでハンコを作るのかと思っていたら、そうではなくて専用のでかい消しゴムがあるんですね。さっそく彫ってみました。
彫刻刀使ってシナベニヤを彫るよりも、ずっと手軽に彫れるし、刷るときもバレンなど不要のお手軽スタンプでOKだし、こりゃあいい。
早速彫ってみた、友達の顔。
今年の梅干しに添えたカードの、羅漢梅干しくん。
Posted by いなさこどもの森 at 15:04│Comments(2)
│絵本・紙芝居
この記事へのコメント
はじめまして。
猫野ぺすかと申します。
たまたまブログを拝見しまして、とてもうれしかったので、
恥ずかしながらコメントさせていただきました。
こんなふうに書いていただいているのを見て、
ちょっと疲れていたのですが(笑)、いま取りかかり中の絵本もがんばろう!と元気をいただきました。
ありがとうございました!^.^
猫野ぺすかと申します。
たまたまブログを拝見しまして、とてもうれしかったので、
恥ずかしながらコメントさせていただきました。
こんなふうに書いていただいているのを見て、
ちょっと疲れていたのですが(笑)、いま取りかかり中の絵本もがんばろう!と元気をいただきました。
ありがとうございました!^.^
Posted by ぺすか at 2013年10月03日 01:37
わっ!
ご本人からコメントをいただいて、たいへん恐縮です。ぺんぎんちゃんやスッカラに癒されております。こちらこそありがとうございます。
原画展と消しゴムはんこ教室に、いつか機会を作って行きたいと思っております。
現在進行中の次作、発売予定いつ頃になりそうなのか、ホームページでチェックさせていただきますね。もう今からとっても楽しみです。
ご本人からコメントをいただいて、たいへん恐縮です。ぺんぎんちゃんやスッカラに癒されております。こちらこそありがとうございます。
原画展と消しゴムはんこ教室に、いつか機会を作って行きたいと思っております。
現在進行中の次作、発売予定いつ頃になりそうなのか、ホームページでチェックさせていただきますね。もう今からとっても楽しみです。
Posted by いなさこどもの森
at 2013年10月03日 18:52

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