ちいさいきのいす

いなさこどもの森

2014年09月23日 15:00

現在配本中の、月刊「こどものくに チューリップ版」10月号です。



林原玉枝/作 猫野ぺすか/絵
すずき出版/発行 380円(税込)

26年度の出版予定表に、この画家さんの名前を見たときからずっと楽しみにしていた絵本が入荷しました。

 園の暗い物置にしまわれて使われなくなってしまった、古い木の椅子。
 外に出たいずっと思っていましたが、ついにチャンスが訪れました。
 運動会の遊具を出すために物置が開いたときにとびだして、

   とっとこ とっとこ、すっとこ とっとこ。

 走って逃げ出しました。走り疲れて一休みしているところで出会った人は、
 踏み台にしようとたり置き台にしようとしたりと、
 座ってもらいたいのに座ろうとはしません。
 そのたびに

   とっとこ とっとこ、すっとこ とっとこ。

 必死で走るうちに土手の斜面で足を滑らせ、川に落ち、流されてしまいます。
 そして、ようやく椅子として使ってくれる人に拾われる、と言うストーリーです。


この画家さんの絵にとても惹かれるのは、版画が好きだからかもしれませんが、どの画面の絵もほれぼれする絵です。植木職人・おとうさん・男の子…、どの登場人物も、その後ろ姿が、表情や心が伝わってくるような、そんな素敵な後ろ姿です。人間以外にも、動物も昆虫も素敵だし、そしてヨシの葉にとまっているからオオヨシキリなんでしょうね、この小鳥、額に入れていつも眺めていたいような河原の景色です。

自分のものとなった木の椅子に座って、ペンギンの絵本を読んでいる男の子、読みかけの本を置いてどこに行ったのかなあ。


今月末と来月初めと、子どもたちに絵本を読む機会があります。イスがとっとこ走り出すストーリーに、子どもたちはどんな反応してくれるでしょうか。
とっても楽しみです。

年間予約で配本中ですが、この絵本だけ欲しいという方は、まだ在庫がある今のうちにご連絡下さい。
今月号のみのご注文も受け付けております。

関連記事